2018/04/29

指がしわしわ

「ママー、指がしわしわになっちゃったよ!どうしよう~」
「大丈夫、お風呂から上がってしばらくすれば、もとに戻るから」
「どうしてしわしわになるの?」
「ずっとお湯につかっていたから、指がふやけちゃったのよ」
日本人なら誰もが一度は体験しているであろう、このやりとり。まだ考えの浅い子ならば、テキトーな母親の説明にも「なんだ、そうだったのかあ」と納得してくれるけど、ちょっと知恵のついた子だったらそれではすまない。
「でもどうして、ほかのところはしわしわにならないの?」
というツッコミを受け、母親は答えに詰まってしまうかもしれない。


あのブョブョとしたなんとも気色悪い触感と、自分の指が自分のものじゃなくなるような感覚。指先だけでなく、手のひらや足の裏もふやけることがあるけれど、それ以外の場所では見られない。また、お風呂のお湯にかぎらずプールなどでも、長時間入っていればしわしわになることはある。


皮膚は外側から順に、「表皮」「真皮」「皮下組織」の三層から成っている。表皮の一番上には「角質層」がある。角質層はミルフィーュの断面のような層を形成していて、厚さ(層の数)は場所によって異なる。手のひらや足の裏はとくにこの層が厚く、そして角質層は、厚いほど硬くて乾いているのだという。
さて、角質層には水分を閉じ込める働きがある。角質層がうんと厚いということは、それだけ乾燥していて、大量の水分を吸収することができるということ。長時間水に触れていると、角質細胞に余分な水分が入り込みふくれてしまう。
「なるほど~」とここで納得した人、もう少しよく考えて!「ふくらむ」と「しわしわ」になるって、ちょっと矛盾していると思わないだろうか?
しわしわの理由は、ふくらむのは角質細胞だけだということ。その下の細胞は変化しないから、ふくらんだところがひだのようになって、しわしわに見えるのだ。
世の女性たちは、保水だ保湿だといって、この角質層を守ることに躍起になっている。顔の角質層は薄いから、

せっせと肌に水分を送り込まないと、乾燥してしまうのだ。
「でもどうして、ママの指はしわしわにならないの?」
うっ……。年齢とともに、角質層の水分保持能力は衰えてくるのだ。
スポンサーサイト
2018/03/30

そばかす

しみは、おもに紫外線によってメラニン色素が沈着したもの。新陳代謝が活発な若いときには一定のサイクルで排出されていたものが、代謝の衰えとともに、皮層に残って沈着するようになるのだ。女性の場合はとくに、女性ホルモンのバランスが崩れ始めると皮膚中のメラニン穎粒が増え、しみができやすくなる。
しみは発生する原因、できる部位、形状などにより分類できる。

20代以降の女性に特有の、女性ホルモンの影響で発生するしみは「肝斑」。目の下や頬などに、左右対称に広がるのが大きな特徴だという。妊娠中に突然増えるしみもこのケースが多く、たいていは出産を終えると薄くなるといわれる。
紫外線と老化が原因で顔や手足、背中などに現れるしみは、「老人性色素斑」と呼ばれる。もっとも一般的なしみがこれ。老人性とついているけれど、二○代くらいから徐々に現れ、高齢者では必発とされ、ほとんどの人に見られる。


これに対して、そばかすは一般に子どものころに現れ始める。医学的には「雀卵斑」といい、しみの一種と考えられている。おもに遺伝的な要因といわれ、しみよりも一つひとつの色素沈着は小さいが、点在して多数現れるのが特徴だ。
ほかにも、炎症や傷の跡が色素沈着して残る「炎症後色素沈着」など、いくつかのタイプがある。ただし一度できてしまったしみについては、紫外線によって悪化するという共通点があるそうだ。
「しみが出るのは年をとった証拠」みたいに思いがちだけれど、このように必ずしも加齢が原因とはかぎらない。もし自分の顔にしみを発見したら、くよくよする前にどのタイプに該当するかよく考えよう。また他人の顔にしみを発見しても、「意外と若くないのかな?」などとうがった見方をしたりすることのないように。
しみ・そばかすがメラニン色素が残って沈着してできるのに対し、ほくろは、メラニンを多く含んだ母斑細胞が寄り集まってできたもの。先天的なものと後天的なものがある。
ほくろは皮層の表面に近いところにでき、平らなものと盛り上がったものがあるが、しみ・そばかすはもっと皮層の深いところにできるという点で、ほくるとは大きく異なる。
2018/03/08

四十肩、五十肩

あなたの身近にいる中高齢者がもし「肩が痛い」「腕が上がらない」とぼやいていても、
「動かさないから鈍っているんだよ」「運動すれば治るわよ」などと気安くアドバイスしてはいけない。それは四十肩もしくは五十肩かもしれないからだ。
呼び名は二つあるけれど、どちらも「一眉関節周囲炎」という症状。四十肩より五十肩のほうが症状が重いなどということはない・二とおりの呼び方が生まれた理由には諸説ある。
四○代の患者に「五十肩です」とはいいづらいので「四十肩です」といったとか、昔は四十肩といったのが平均寿命が延びて五十肩になったとか。

肩関節周囲炎とは、文字どおり肩関節とその周囲の炎症が原因で起こる症状。加齢とともに肩周辺の筋肉が衰えて、それまでなめらかに動いていた部分に摩擦が生じるようになり、痛みや運動制限を引き起こすのだ。
肩関節とは、上腕骨と肩甲骨のつなぎ目のこと。三六○度フレキシブルな動きをサポートするだけあって複雑なしくみであると同時に噛み合わせが弱い。脱臼しやすいのもそのためだ、という。これを補強するのが周囲の筋肉で、筋肉と骨、とを健板、という繊維状の組織が連結している。さらにその周囲には、動きをなめらかにする役割をJい)つ滑液包がある。
これらの連携が徐々に狂い始めると摩擦が生じ、健板や滑液包の炎症が起き、やがては関節の癒着や損傷につながる。
「肩こりとたいして違わないんじゃないの?」、と他人は思ってしまいがちだけれど、肩こりは首から肩にかけての筋肉の一時的な緊張・疲労だから、メカニズムがまったく違う。

また、リウマチ、肩峰下滑液包炎、健板断裂、石灰化健炎など、ほかの原因で肩の痛みが生じることもある。実際、四十肩・五十肩を疑って来院する患者の多くが、別の病気だといわれている。

さて一眉関節周囲炎の経過には、大きく二つのステップがある。痛み始めから数か月は急性期(炎症期)。いわゆる癌痛が激しく、痛みで夜眠れないという患者も少なくない。この時期には、無理に動かしてはいけないという。安静にして、消炎鎮痛剤や湿布などを使って、痛みを軽減させる。この期間を乗り越えると慢性期(拘縮期)に入る。なにをしなくても痛いということはなくなるが、動かす角度によって痛みを感じる状態。肩を温めながら運動を積極的におこない、少しずつ動かせる範囲を増やしていく。患者は先が見えずに不安になりがちだが、半年~二年程度かかってしだいに痛みは治まっていくという。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。