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2019/05/08

痒みというのは特殊なもの


掻くてたまらないのに、「掻いちゃいけませんよ」とお母さんもお医者さんもいう。そんな殺生な……。痒いところに手が行くのは本能でしょう!だったらどうして、孫の手や耳かきがお茶の間の必需品なんだ!
「掻かないようにしよう」という強い自制心で掻くのを我慢できても、就寝中は知らない間にボリボリやってしまうものだ。一説には、皮層や粘膜など表層部に接触した異物や刺激物が津みとして伝わり、それを取り払おうとする意思が掻く動作につながるといわれる。生体防御反応の一種なのだ。

人間の感覚の中でも、痒みというのは特殊なものらしい。そのメカニズムにはまだ解明されていない部分が多いのだが、痒みは痛みと密接な関係があるようだ。両者は神経経路は独立しているものの、感じとる受容体を共有しているという説がある。これにしたがえば、蚊に刺されたところを引っ掻くと、本来の痒みよりもより強い刺激である、掻かれた痛みの信号が神経に伝わる。それで一時的に津いのを忘れるというわけだ。掻かずに爪でバツ印をつくる方式も愛好されているようだが、これも、爪跡がつくほど強く押す痛みで
津みをごまかしていると思われる。

つまり、掻くことによって痒みが治まるのではなく、痒みを感じにくくしているだけ。
根本的に解決しているわけではないから、やがて再び津くなる。
掻いてはいけないといわれる理由は、掻くと皮膚が傷ついて炎症を起こしたりして、よけいに樺くなるから。さらに傷口からパイ菌が入って化膿することもある。また、掻いているうちにほかのところまで津くなってしまうことがある。これは、掻いたところからヒスタミンという物質が分泌され、それが広が
るためなんだとか。うんうん納得、だがわかったところで我慢できるかどうか……。
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2019/04/03

左利き

左利き




いまでこそ市民権を得ている左利きだが、一昔前までは、親や学校の先生がむりやり右利きに変えさせようとすることが少なくなかった。さすがに最近ではそんな話は聞かないけれど、世の中のあらゆる設備・機器が右利き仕様であることに変わりはないから、左利きの人にとっては非バリアフリーだらけなのかもしれない。
 

左利きの出現率は、人種や文化によらず、ほぼ一割だといわれている。利き手は生まれ
つき決まっていると思いがちだが、じつは赤ちゃんのときにはまだどちらともつかない。
 

利き手の決定には脳の発達と言葉の発達が大きくかかわっている。そのため利き手がはっきりしてくるのは、言葉が出始める二歳ごろからということになる。
 

右半身の神経は左脳、左半身の神経は右脳とつながっていて、図形や音楽、直感能力、空間把握などを受けもつのが右脳、言葉や計算、論理思考などをつかさどるのは左脳といわれている。そして左脳のほうがより発達することが多く、すなわち右利きの人が多いというのが一般的な説だ。また、脳が著しく成長する幼児期に、より頻繁に使ったほうの手が利き手になるともいわれる。親が右手に鉛筆やお箸をもたせているうちに、自然と右利きになるのかもしれない。
 

だが、利き手についてはまだ解明されていない点が多い。たとえば「遺伝ではない」といわれているが、左利きが出やすい家系とそうでない家系とが現実にあるし、そもそも世の中が右利き仕様にできているからそれに合うように発達したとか、心臓が左にあるからとか、胎児の段階から決まっているのだという説も根強くある。
 

第一、なにをもって右利き、左利きというかがいまひとつわからないではないか! 書くのは左だけど食べるのは右、なんていう人も少なくないし。
 

そこで重宝するのが、「エディンバラ利き手調査」。書く・描く.投げる.はさみ・はぶらし・ナイフ・スプーン・ほうき・マッチを擦る・箱を開ける.ものを蹴る(足)・片目で見るという一二項目について、左右どちらを好んで使うかを判定し、利き手を導き出すというもの。改めて考えると、どっちつかずな人も多いのではないか。
 

動物の中でも、左右二つの脳をもつのは浦乳類だけ。さらに左右が別々の働きをするのは人間の脳だけだという。一般説にしたがえば、人間以外の動物に利き手はないと考えられる。しかし最近の研究によって、サルやチンパンジーには左利きが圧倒的に多いことがわかっている。う-ん、結局どうなんだろう?
2019/03/21

しびれの原因は二つ

日本でもイス文化がすっかり浸透して、正座ができなかったり和式トイレにしゃがめな
い子どもも最近では少なくないとか。「罰として廊下で正座してろ!」なんていう先生は、
いまはもういないのだろうか。
 

そんな現代において正座をする機会といえば、法事とかお呼ばれとか、よりによってか
しこまったシチュエーションのとき。慣れない正座で足の先はジンジン、自分の足じゃな
いみたいに感覚が麻源しても、容易に正座を解くわけにいかないのだから困る。彼女のご
両親に結婚の許しをもらいに行って、「すいません、足しびれちゃって-」なんて、思い
っきり足を放り出すわけにもいかない。
「血行が悪くなってしびれるんだろう」というのが大方の想像ではないだろうか。たしか
にハズレではないが、血流の問題だけでは、「しびれた」を通り越したときの、あの「足
が動かせなくなる」というどうにも困った現象が説明できない。
 

じつは、しびれの原因は二つある。「血管の圧迫」と「神経の圧迫」だ。正座の体勢で、
とくにストレスがかかるのは膝と足先。まずぴったり折り曲げられた膝の裏で、さらに上
半身の重石で畳や床に押しつけられた足の甲で、それぞれ血管と神経が圧迫される。
 

末梢神経には知覚神経と運動神経があって、ジンジンしたりビリビリするのは、知覚神
経の麻揮。足に力が入らず、立ち上がろうとしてずつこけたり、手でもち上げないと足が
びくとも動かなくなってしまうのは、運動神経の麻揮。加圧による神経の麻揮だから、時
間が経てば自然と解消されるのだ。
「では住職とか茶道の先生とか、職業柄いつも正座している人のように、慣れればしびれ
なくなるの?」 と、素朴な疑問がわく。もちろん慣れによって、ある程度はしびれにくくなるかもしれないが、実際には、しびれない人は「しびれないコツ」を知っている、と考えるのが妥当 

よくいわれるのは、「両方の膝頭を少し離す」「足の親指を少し重ねる」「重心を前にし
て座る」「かかとを開き気味にする」「お尻を左右にずらす」などなど。また、硬い床板よ
りは座布団の上のほうが、圧迫は緩和されるし、ジーンズなど硬い素材の衣類は避けたほ
うがいい。そして、もし足がしびれて立てなくなってしまったときは、無理に動かそうと
しないこと。とりあえず爪先を立てて、瞳の上にお尻を乗せてお尻で足を刺激するといい。