2013/11/23

結核 感染のルート

結核は、「結核菌」によって起こる感染症です。結核を発病した患者さんが話をしたり、咳をしたりすると、結核菌を含んだ飛沫(しぶき)が飛び散り、周囲の人がこの飛沫を肺に吸い込むことで、感染が起こります(飛沫感染)。
 結核菌は、体内に侵入すると、ほとんどの場合、肺の中で病巣をつくります(肺結核)。しかし、多くの場合、私たちの体の中でつくられる免疫力によって、菌の増殖が抑えられます。しかし、結核菌は死滅するのではなく、肺の中で「冬眠状態」に入り、30年も40年もしぶとく増殖するチャンスを待ち続け、保菌者の免疫力が低下すれば、菌は再び増殖を始め、結核を発病させます。
 現在50歳以上の人の半数以上が、知らないうちに結核菌に感染しているといわれ、何らかの理由で免疫力が低下すると発病し、発病後の対処が遅れると、ほかの人に感染させてしまうこともあります。特に、4歳くらいまでの赤ちゃんと、15〜20歳の若者は、免疫の働きが不十分なため、結核菌の感染を受けると、発病しやすいことがわかっています。また、最近は、成人でも結核に感染する人が少なくありません。感染して発病した若者が、自分の発病に気づかずに学校や職場などに通うと、短期間に「集団感染」という事態が起こることもあります。





■症状と検査

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結核の初期症状は、「発熱(37〜38度の微熱)」「咳や痰」が出るなど、「かぜ」の症状とよく似ています。病状が進むと「血痰」が出たり、「胸が痛む」「体重の減少」などの症状が起こります。かぜと思い込んで、結核の発見が遅れるケースもよく見られます(図4)。「微熱や咳、痰などが2週間以上続く」、あるいは「よくなったり悪くなったり、症状がぐずつく」ようなことがあったら、医療機関を受診し、検査を受けるようにしましょう。
 結核が疑われる場合、最初に行われる検査は、胸部の「エックス線検査」です。この検査で肺に異常が見られる場合は、さらに痰の中の結核菌の有無を調べる「喀痰検査」が行われます。赤ちゃんや子ども、30歳未満の人の場合は、結核菌の感染を受けているかどうかを調べる「ツベルクリン反応検査」も行われます。



■治療

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結核の治療法は、何種類かの抗結核薬を組み合わせて服用する「化学療法」が確立されているため、医師の指示どおりに薬を服用すれば、ほとんどの結核は回復します。ただ、患者さんが薬をのんだりのまなかったりすると、治りが遅くなるだけでなく、結核菌が「薬剤耐性」をもつ原因になります。そうならないためにも、医師に指示された期間中、患者さんは、毎日きちんと薬をのむようにしましょう。結核の化学療法は、他人に感染させる危険がなければ、外来で受けることができます。

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