2013/12/17

気づきにくい肝炎

■ウイルス性肝炎とは?

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日本人の肝臓病の約80%はウイルスが原因です。肝臓に肝炎ウイルスが住み着き、免疫によってつくられた「抗体」がウイルスの住み着いた肝細胞を攻撃すると炎症(ウイルス性肝炎)が起こり、肝細胞を壊していきます。肝炎ウイルスに感染していても抗体ができず、肝炎が発病しない場合を「無症候性キャリア」といいます。しかし、いったん抗体ができると、慢性肝炎を発病します。
 肝炎が起こり、肝細胞が破壊されても、すぐには症状は現れません。肝臓には十分な余力があり、肝臓全体の約7分の1が残っていれば、通常の生活に必要な機能を果たすことができるからです。症状が現れてくるのは、肝細胞の破壊がかなり進んでからです。そのため、慢性肝炎にかかっていても、患者さん自身が気づいていないケースもあります。慢性肝炎をほうっておくと、「肝硬変」や「肝臓がん」といった重大な病気につながることがあるので、早めの治療が大切です。
■感染経路

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肝炎を引き起こす肝炎ウイルスは、これまで世界中で6種類が発見されていますが、日本で主に見られるのは、A型、B型、C型の3種類です。
 A型肝炎ウイルスは、食べ物や飲み物を通じて経口感染します。現在、日本国内で新たに感染することは、ほとんどありませんが、海外旅行などで衛生環境がよくない地域を訪れた場合に感染することがあります。
 B型肝炎ウイルスは、血液や体液を介して感染します。大人の場合は、性行為により感染するケースがほとんどで、感染した人の20%ほどが急性肝炎を起こします。また、母親がB型ウイルスを保有している場合、出産時に、新生児に感染します(母子感染)。しかし、1985年から、感染の可能性がある新生児にワクチンが接種されるようになり、現在では母子感染は、ほとんどありません。
 C型肝炎ウイルスの主な感染経路は、「輸血、血液製剤、注射の使い回し」です。1994年以降の輸血用血液や血液製剤は、きちんと検査が行われているため、現在、新たにC型肝炎に感染するケースはほとんどありません。ただし、1994年以前に輸血の経験がある人などは、本人が気づかないまま感染していることもあります



■急性肝炎と慢性肝炎

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ウイルスで引き起こされる肝炎は、「急性肝炎」と「慢性肝炎」に分けられます。急性肝炎は、ウイルスに感染してから一定の潜伏期間を経て、「発熱、頭痛、寒気、吐き気、下痢、倦怠感」などの症状が現れます。A型とB型では、強い症状が起こりますが、C型は症状が弱いため、患者さん自身が急性肝炎にかかっていることに気づかないこともあります。
 A型肝炎は急性肝炎の症状が治まれば、治癒します。また、大人になってから感染して発病したB型急性肝炎も、そのほとんどはそのまま治癒します。B型慢性肝炎になるのは大部分が母子感染によるものです。母子感染した無症候性キャリアの子どもは、10歳代後半〜20歳代で発病し、30%ほどが慢性肝炎になりますが、残りは無症候性キャリアのまま一生を送ります。これに対して、C型急性肝炎は、60〜80%の人が慢性肝炎に移行します。そして、C型慢性肝炎の治療がうまくいかない場合、肝硬変から肝臓がんへと移行する確率が高いのがC型肝炎の特徴です。ただし、現在では治療が進歩し、慢性肝炎は治すことのできる病気になっています。

肝炎ウイルス検査を受けてください。


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