2014/01/09

老人性痴ほう症と向き合う リハビリテーションの効果

■リハビリテーションの目的

 「アルツハイマー型痴ほう」は、リハビリテーションを行っても、進行を止めることはできません。そこで痴ほうのリハビリテーションでは、残された能力を使い、できるだけ安全に自立した生活を送れるようにすることが目的になります。そのためには、家族や周りの人によるサポートが必要な場合もあります。
 自立した生活を送ることができると、患者さんの病気に対する不安や混乱が和らぎ、気持ちが安定します。その結果、症状の進行を遅らせたり、「徘徊(はいかい)」などの問題行動を防ぐことにもつながります。リハビリテーションでは「記憶のサポート」と「心のサポート」が行われます。
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痴ほう症のリハビリテーション

■「記憶のサポート」

 「アルツハイマー型痴ほう」では失われた記憶や記憶力は戻りません。「記憶のサポート」では、記憶障害の状態に合わせて道具や環境を工夫し、残された記憶力で安全に自立して生活できるようにします。例えば、患者さんはメモをとったこと自体を忘れてしまうため、電話の取り次ぎが難しくなります。そこで選択式や空欄を埋める形式のメモをつくり、電話の横に準備しておきます。すると、あとでだれが見てもわかるメモをとることができ、患者さんにも電話の取り次ぎができます。サポートの内容は症状に合わせて考えなければなりません。必ず、担当医や心理療法士などの専門家と相談しながら行いましょう。
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■「心のサポート」

 病気に対する不安などから気持が混乱し、それが「抑うつ、妄想」などの症状として現れることがあります。患者さんの不安を和らげ、これらの症状を緩和するのが、「心のサポート」です。通常、精神科医や心理療法士などの専門家が同席して、医療機関などで行われます。
 患者さんは新しいことは覚えられませんが、古い記憶は残っています。そこで、昔使っていた物や習慣などをきっかけに古い記憶を呼び起こし、患者さん同士で会話をするのが「回想法」です。同じ症状の患者さん同士で、共通の話題で会話することは、不安の軽減などにつながります。





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