2014/01/09

老人性痴ほう症と向き合う なぜ大切?早期診断

■「治る痴ほう」を発見できる

 痴ほうのなかには、「治る痴ほう」もあります。「うつ病」や「内分泌疾患」などの病気や、「高血圧などの薬の過剰使用」が原因で、痴ほうのような症状が出ている場合です。このような場合、原因となっている病気の治療や、薬の量の調節で、症状が治まることがあります。
 実際に、痴ほうを心配して受診する人の約20%は、「治る痴ほう」です。ただし、「治る痴ほう」もほうっておくと悪化して、治療ができなくなることもあります。そのため、症状に気づいたらできるだけ早く専門医を受診し、診断を受けることが大切なのです。



■薬などで進行を遅らせることができる

 「アルツハイマー型痴ほう」は残念ながら、今のところ進行を止める方法はありません。しかし早期であれば、薬やリハビリテーションで、進行を遅らせることのできる可能性が大きくなります。治療に使用される薬は内服薬の「塩酸ドネペジル」です。服用後約38週間は、いく分か症状が改善されますが、その後痴ほうは進行していきます。しかし、薬を服用しない場合に比べると、薬を服用した分だけ、痴ほうの進行が遅れることになります。この薬は脳の働きを活性化させるものですが、失われた脳の機能を回復する薬ではありません。そのため、あまり痴ほうの進行していない早期から使ったほうが、効果があります。
 一方、痴ほうのリハビリテーションは、脳の機能の回復だけを目的にしたものではありません。症状があっても、安全に生活する方法を、患者さんと家族で見つけることも重要な目的です。安全に生活できることで病気への不安が軽減すると、痴ほうの進行が、遅くなったりすることもあります。



■自分で将来の準備ができる

 「アルツハイマー型痴ほう」は、進行すると判断能力が低くなっていきます。判断能力が高い早期に診断を受けておけば、今後の治療方針などを、患者さん自身が家族と話し合っておくことができます。例えば「終末期に延命治療を受けるかどうか」などについて、自分の意思を伝えておくことも可能です。
 また、症状が進行すると、自分の財産の管理も難しくなります。そこで、判断能力が低くなってからも、自分の財産を守るための制度として、「成年後見制度」などがあります。これは、判断能力の高いうちであれば、「将来、財産をだれに維持、管理してもらうか」を自分で決めることができます。


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