2014/01/24

これで解決 めまいの不安/お年寄りに多いめまい

お年寄りは、加齢に伴って、平衡感覚をつかさどる器官が衰え、めまいが起こりやすくなります。今回は、「お年寄りによく見られるめまい」について、取り上げます。
 
■お年寄りのめまいの特徴

--------------------------------------------------------------------------------

年をとると、平衡感覚をつかさどる内耳や前庭神経、前庭神経核、大脳皮質などの細胞が、老化によって変性するため、平衡感覚の情報をうまく処理できなくなり、めまいを起こしやすくなります。また、血圧を調節する働きが衰えて、血液の流れをうまくコントロールできなくなるのも、めまいを起こしやすい要因になっています。さらに、高齢になると、いくつもの病気をあわせてもっていることが多く、病気や薬の副作用によるめまいも起こりやすくなります。
 お年寄りの場合、すでに耳鳴りがあったり、もともと難聴になっていることが少なくないうえ、めまいの感じ方が必ずしも典型的ではないため、めまいの診断は容易ではありません。また、もっている病気がいくつもあれば、診断はさらに難しくなります。
 お年寄りのめまいの原因で多いのが、「起立性低血圧、椎骨脳底動脈循環不全、脳梗塞・脳出血、暑さからくる脱水」の4つです。なかでも、「起立性低血圧によるめまい」が最も多いと考えられています。

■起立性低血圧によるめまい

--------------------------------------------------------------------------------

「起立性低血圧」とは、急に立ち上がったときなどに、収縮期血圧(いわゆる上の血圧)が20mmHg以上低下した場合をいいます。お年寄りは、血圧を一定に保つ機能が衰えているため、急に立ち上がると、血圧が下がって脳の血液循環が悪くなり、めまいが起こりやすくなります。起立性低血圧かどうかは、家庭用の血圧計を使って調べられます。まず、座った状態で血圧を測り、測り終わったら立ち上がり、その状態で2〜3分休んだ後、今度は立った状態で血圧を測ります。測定後、両方の収縮期血圧を比較して、立った状態の収縮期血圧が、座った状態よりも20mmHg以上低い場合は、起立性低血圧と考えられます。
 起立性低血圧の最大の原因は、「血液が脚にたまる」ことです。立ち上がったときに血液が脚のほうに流れるのを防ぐ反応が鈍って、血液が脚にたまり、脳に流れる血液の量が減るために起こります。急に立ち上がらないように注意すると、ある程度防ぐことができますが、起立性低血圧がよく起こる人は、「弾性ストッキング(足首を強く圧迫し、太ももに近づくにつれて徐々に圧迫が弱くなっていくストッキング)」を使用するとよいでしょう。
 また、パーキンソン病、多発性神経炎、薬剤の服用などが起立性低血圧の原因になっていることもあります。

■椎骨脳底動脈循環不全や脳卒中などによるめまい

--------------------------------------------------------------------------------

頚椎の周囲を通って、脳幹や視床、内耳など平衡感覚をつかさどる部位に血液を送っている椎骨脳底動脈の血液循環が悪くなると(椎骨脳底動脈循環不全)、めまいが起こることがあります。血液の循環不全は、動脈硬化で血管が狭くなったり、老化のために首の骨が変形して血管が圧迫されたりすることが原因で起こります。
 お年寄りに多い脳梗塞や脳出血でも、大脳皮質の平衡感覚の情報を処理している部分が障害を受けると、めまいが起こってきます。また、暑さによる脱水からくるめまいもあります。脱水状態になると血液の粘り気が増し、血液循環が悪くなるため、めまいが起こりやすくなるのです。年をとると、のどの渇きを感じる感覚が鈍くなり、脱水を起こしやすいので注意しましょう。


329
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント