2014/07/25

「介護とリハビリテーション」 嚥下障害

体のマヒ、言語障害、嚥下障害などの後遺症が残ることが多い 脳卒中。どのようなリハビリテーションをすればいいのか、また、家族はどんな形で介護をしたらいいのか.


脳こうそくになり、数年後また再発した。1ヶ月ほどで退院したが、嚥下障害(えんげしょうがい)が残り、特に水分がうまく飲み込めない。上手に飲み込むためにはどうしたらいいか?






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頭を後ろに反らして飲むと、飲みやすくなる

「食べられない」「飲み込めない」ということは人間の本能を冒されるということで、人生がとてもつまらなくなってしまいます。また、まったく食べられなくなってしまったら生命を維持することも難しいということで、摂食嚥下障害はリハビリテーション医療の中で非常に大きなテーマになっており、現在、いろいろな治療が進んでいます。
でははじめに、ものを飲み込むという機能についてご説明していきましょう。

口でそしゃくして、飲み込みやすい固まりにしていくんですね。そして今度は咽頭に入ります。相談者はおそらく、咽頭から食道に入る段階で問題を起こしているのではないでしょうか。
食道のほうへ食べ物を移すとき、口頭蓋(こうとうがい)という突起がバタンと降りることで、気道に入ることなく食道へきちんと移すことができるんですが、相談者はこの反射がうまく協調していないのではないかと思われます。
固形物は比較的するすると入るけれど、水分は気道のほうに入ってしまう。ただ「むせる」という反射があるということですから、肺の中に入って誤嚥性の肺炎になってしまうという心配は、比較的少ないと思います。
嚥下の動きは、姿勢や運動療法などでスムーズにすることができます。飲み物を飲むときは頭の後ろに枕などをおき、あごを引いて、30〜60度くらいの角度になるよう頭を後ろに反らしてください。つまり、下を向いて飲むような形になりますね。こうして飲むと、比較的入りやすくなります。飲みにくいという方は、こうして飲むためのコップも作られていますから、お試しになってみてください。その他、様々な方法が考えられていますが、口腔の中のいろいろな器官の筋肉を強めたり、首の周りの筋肉の動きをよくする運動療法もあります。






ものを飲み込むときは首の周り、それから口の中の動きがとても大切なので、外からの運動で少しずつそれを正常に戻していくようにします。
まず一番大切なのは首の運動です。首を前に曲げる。それから後ろにぐっと伸ばす。横に曲げる。反対の方向にも曲げてください。そして、顔をねじります。これも左右両方向に。
このような運動をしていただくと首の周りの筋肉がリラックスして、ある程度飲み込みの準備の体勢がとれます。それと舌の動きや口の中の動きも大切ですので、舌を前に突き出すような格好で出したり、引っ込めたりするような運動をしてみてください。
唇の脇を右と左に動かす運動も効果的です。舌を出して右と左に動かす。頬をふくらませたり、元に戻したりという動作もしてみましょう。それから、あごが動くときによく使う筋肉を鍛えます。できる範囲で結構ですから、あごを左右に動かしてください。次は息を「フーッ」とゆっくり吹き込みます。
唇の動きも大切です。「うー」と言うと唇が尖り、「いー」と言うと唇が横に広がります。また、「け」という音を出すと、飲み込むときに軟口蓋を少し上げることができます。
最後に、食べ物がない状態で飲み込む練習を。食べ物がなく、空気だけを飲み込むことを「空気嚥下」と言うんですが、これをやるとのど仏のところが動くんですね。嚥下のときには動くということが一番大切なので、ぜひこの空気嚥下の練習をしてみてください。
これらの運動は食べる前だけにやるということではなく、普段、時間があるときにやっていただくといいでしょう。


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