2013/10/11

シェーグレン症候群

まず、「シェーグレン症候群」という病気について簡単にご説明したいと思います。
正確には、シェーグレン症候群は膠原病の仲間の病気といったほうがよろしいのですが、主に目の渇き、口の渇きを起こしてきます。これは涙を出す涙腺、唾を出す唾液腺に炎症が起こる病気ですので、こういうことが起こってくるんですね。


多くの方は目の症状、口の症状だけなんですが、なかには関節炎になったり、場合によっては頻度は少ないんですけれど、腎臓やすい臓、肺などの内臓に病気が起こることがあります。
ということで、それほど神経質に毎月毎月検査をする必要はございませんが、半年に1回、あるいは1年に1回くらいの検査をしていただいて、この病気が目、口だけにとどまっているのかどうかをチェックする必要があるということが一点ございます。


それからもう一つ、ご心配されている他の膠原病の合併というのはこの病気の特徴でありまして、特に慢性関節リウマチに合併することもございますし、全身性エリテマトーデスや強皮症などと一緒に起こることもあります。ということで、何か目の症状、口の症状以外の症状が出た場合には、膠原病の合併はやはり十分注意していただく必要があるということではないかと思います。
また、赤い発疹のようなじんましんが出るということですが、血小板が下がるということもあったということですから、これはやはり全身性エリテマトーデスをはじめとした、発疹が出る、血球、血液の中の細胞が減るような病気との関連を一応考えていただいたほうがいいでしょう。
それからシェーグレン症候群でも実は発疹が出まして、特に日光に当たった後に前腕部、手の先のほうですね。このような部分に赤い丸い発疹が出ることもありますので、シェーグレン症候群による発疹ということも考えられます。

ただ、ご相談者の場合は太ももなど体の陽の当たらないところに出るということですから、刺激によって出るじんましんを考えたほうがよろしいかもしれません。じんましんは普通はシェーグレン症候群に出ることは少ないのですが、全身性エリテマトーデスには出ることがございます。
ということで、確かに膠原病でじんましんになることもありますが、膠原病以外でも、たとえば寒冷じんましん、温熱じんましんなど、温度の差で出ることもありますし、何らかのアレルギー的な症状で出ることもありますので、それはじんましんの原因を少し探っていただくということが必要になってまいりますね。
今かかられている先生でかまいませんので、アレルギー的な要素があるかどうか、それから温熱、寒冷などによって起こっているのかどうか、じんましんの原因をまず調べていただくということ。そして他の膠原病、特に慢性関節リウマチや全身性エリテマトーデスの合併があるかないかということは、その先生にご相談していただいて、チェックしていただいたらどうでしょうか。





病状などが安定していれば、妊娠・出産も可能

それからもう一つ、妊娠が可能なのかどうか、ご説明したいと思います。この病気は若い女性の方がなりますので、やはりご心配ですよね。図2をご覧ください。基本的に妊娠・出産が可能な条件といたしまして、一つはその病気の病状が安定しているということがございます。
それから2番目に重大な内臓の病気がないということ。たとえば腎臓に病気がない、肺に病気がない。それから、その時点で免疫抑制剤を使用していない。この三つが条件としてあげられます。
今、ご相談者は病状は安定しているという風に考えまして、内臓にも障害がないということであれば、お薬は特に免疫抑制剤はのんでいませんので妊娠は可能であろうという風に考えられます。現在、目薬を使われているということですが、これはご安心して使っていただいて結構です。
目が渇いたり、疲れやすいということがあるということですが、一般的には症状は安定していると思います。安定していないという状態は腺外症状があるとき、すなわち目の症状や口の症状以外が出たときという風に考えていただいて、現在は安定していると思っていただいて結構です。
その他の心配としましては、この病気になりますと妊娠するときにもしかしたら不妊になることがあるということ。また、血液に抗核抗体の一種であるSSA抗体という抗体が出ることがありまして、そのときに赤ちゃんに対する影響が出ることがありますので、くれぐれも妊娠・出産をされるときには主治医の先生とよくご相談されて、調べていただくということが大切だと思います。
出産後は多少、症状が悪化することもあります。そのときにはやはりステロイド薬を含めて全身的にフォローしていく必要があるでしょう。ステロイド薬をのまないまでも、実は赤ちゃんを産んだ後のケアが非常に大変になってまいりますので、できれば実家のお母さんに協力していただいて、赤ちゃんの面倒を見ていただくというようなことで、ご家族協力して妊娠・出産に向けて態勢を整えていただければと思います。
母体の血液にSSA抗体が出た場合、不整脈が出ることがあるという風に言われています。これはとても知られていることで、おそらく専門医に行かれたらこのお話は受けると思いますが、非常に頻度は少ないんです。
仮にSSA抗体が出ていても赤ちゃんに必ずその症状が出るというわけではなく、頻度的には0.1%とか0.01%とか非常に少ないので、一応出ていてもきちっとした専門医にかかって、妊娠された後、赤ちゃんの心音をみながら、そこで異常がなければまず大丈夫だと思います。このようなことも一応知っておかれる必要があると思いますが、あまりご心配しすぎないようにということだと思いますね。
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